2009年を振り返って

始めての海外遠征は1989年のコスタリカだった。それまで磯釣り師だった自分が無謀にもフライでセイルフィッシュに挑んだ。結果は何匹もバラシたあげく、4匹のセイルをキャッチした。そのとき痛感したのは「魚はいるところに行けば釣れる」ということだった。国内の磯はとにかく釣れない。そのため長期粘ることが多かった。最高で1ヶ月磯の上にいたことがある。それでも目標の魚に出会えなかった。
時代は変わり、磯で大物を狙う人はほとんど見られなくなった。それに代わって船からGTやマグロ、ヒラマサなどをルアーで狙う人が増えてきた。また釣りに関する情報もネットで国内はもとより、海外まで瞬時に調べられる時代になった。とにかく便利な時代になった。
ところが便利になったのとは裏腹に挑戦する、開拓する、夢をとことん追うというタイプのアングラーが減った。何でもネットで調べられるので、ある程度まで行くと満足なのか止まってしまうのだ。そしてさほど釣りの経験も実績もない人でも知識は豊富なのである。そしてパソコンと携帯さえあれば生きていけるような人が増えている。

お金にしても働かず、生産しなくても増やせる時代である。株、為替、投資などで大金持ちになった人は世界中ゴロゴロいる時代である。そのため楽をして儲けようとする人が増えた。

しかしここ最近は先が見えない。リーマンショック、ドバイショックなどなど、あれだけお金を集めていたところがのきなみ崩れてきた。

かつてスペインが世界最強を誇った時代、国内の生産力向上に力を入れず、地球上のいたるところを征服して金銀財宝を略奪、もしくは原住民を奴隷として働かせ得た利益を他国との戦争に費やした。やがて世界中の財宝をかきあつめ奪うものがなくなると急にふところが貧しくなった。もともと国内の基盤が弱かったスペインはやがてあちこちから の借金が増え、戦争にも負け続け、最強の国をイギリスに奪われた。
最強だった時代はやりたい放題で中南米の王国(帝国)はすべて滅ぼし、原住民は虐殺や病気などでほとんど死んでしまった。そして500年経った現代でも中南米の国との間に深い溝が残っている。

無謀な資金作りは必ず終わりが来る。お金は本来働いて生産して得るものなのだ。

釣りも釣り場に通わなければ釣れないし、上達もしない。最近は永久中級アングラーが増えている。

俺に言わせれば「パソコンやビデオばっかり見てないで釣りに行け!」である。釣り場に行くことが一番の上達方法なのだ。事実私の回りで釣りが上手いという人は決まって釣行回数が多い人である。

ファイトは魚がヒットしてから始まる。上達するためには数多くファイトする必要がある。魚がいないところでは10年経っても上手くなれない。ところがバンバンヒットするところなら3日で見違えるほど上達する。それと上手な人と釣りに行くことである。一見は百聞に勝るである。

そして「すぐに諦めない」「立ち止まらない」ことだ。釣れないなら釣れるまで挑む。負けたなら勝つまで挑む。不可能とすぐに諦めないことである。

釣りに限らず中途半端なことしかできない人は人生をかなり損している。とことんやるから楽しくなるし、楽しいことも増えるのだ。

釣りに行くことで多くのことも学ぶ。マナー、天候、海洋、資源、魚類保護などなど。また仲間が増えるのもいいことだ。遠征など数日間仲間と釣りをすることは釣り以外にも学ぶことはたくさんある。そして仲間がいなければ大きなことはできない。

調子のいい人間はどこにでもいる。そういう者は美味い物を見つけるとすぐに集まってくる。お調子者は決まって口が達者で礼儀正しい。しかし長続きしない。まず回りに信用されない。すぐに化けの皮が剥がれる。そしていつのまにかいなくなる。いられなくなったお調子者はまた新たな 美味しい餌を探すのだ。その繰り返しである。長くいたいと思うなら、欲しいものは我慢して仲間を大切にすることである。釣りならば徹底的に通い周囲が認めるレベルになることである。

釣りの腕を磨かない(というより下手糞)釣り評論家も増えたな。



苦言ばかりになった。

これも年を取ったせいかも・・・


最後に一言。

人生は挑戦!

 

2009年12月25日

2009年の思い出写真集をアップしました。
http://grouperboys.web.fc2.com/photo09/omoide_a.htm

 

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