ニュージーランド南島の巨大クロマグロ!

世界にはまだまだとんでもないところがある。今回行ったところもとんでもなかった。

行くきっかけになったのは、昨年の8月カスケード号のキャプテンチャーリーが奥さんを連れて俺のお店に遊びにきた。そのときに先日竜飛で81.9キロのマグロが釣れたよと話すと、いきなり「ベイビー」という返事。

じゃあどんなのが「ビッグ」なのだと聞くと、カスケードの釣果情報のサイトを見せてくれた。なんと日本に来る直前に170キロから270キロまでのマグロが9匹も釣れていた。ファイティングタイムは短くて2時間、長くて10時間だそうである。

それを見せられて行かないわけがない。もう釣れたも同然のルンルン気分である。すぐに仲間は11名集まり、2回に分けてカスケードを10日間チャーターした。船のチャーター料は1日4800ドルなので10日間で48000ドルである。

チャーリーが帰国して1週間後358キロが上がったと連絡が来た。

やったことも見たこともない。とんでもないスケールの釣りである。あーだこーだと試行錯誤してあっという間に1年が過ぎた。

我々が用意したタックルは

リール:ティアグラ50W、ケンマツウラ50S、ステラSW20000
ロッド:カーペンター・ブラックビースト52Bスパイラル、OH55XH-S
ライン:サンラインPEジガー8HG10号、よつあみウルトラダイニーマ12号
リーダー:サンライン・ビッグゲームリーダー200Lb、270Lb、同450Lb、呉羽化学マンユウ150号(418Lb)
ハーネス:BRAID製のブルートバスターハーネス+ブルートバスターベルト
フック:がまかつ・サークルフック11/0

 

もちろん電動リールなんか使わない。そんなもの使ったらニュージーランドの釣り仲間に馬鹿にされる。彼らはスタンディングで200キロオーバーを交代なしで数え切れないほど釣っているのだ。釣りをスポーツと考えている国では電動リールはまったくと言っていいほど売れないらしい。というか電動リールが売れてるのは日本くらいである。外国の釣具屋で事実見たことがない。

ただしスピニングではかなりの冒険だろう。そんなスピニングを持ってきたチャレンジャーが3人もいた。クルーたちはまさかクロマグロに使うとは思ってなかったらしい。

さて結果は



たったの



2匹

しかしヒットは合計10発あった。高切れが7回、リーダー切れが1回、そしてキャッチが2匹。高切れ7回のうち6回は船のタックルだった。我々が持参したタックルは使えないというので、やむなく船のタックルを借りた。こんな結果になるなんて思いもしなかった。経験がないので彼らの指示に従ったが、来年はすべて我々のやり方でやろう。
2人だけ日本から持参のタックルでやった。1人はリールがケンマツウラ、ロッドがカーペンターだったがちゃんとキャッチした。もう1人は無謀にもスピニングで挑戦、船がフォローして7分くらいは戦えたが、スクリューにホースが絡むというトラブルで船がフォローできなくなるとあっという間に終了した。

前半、後半と2組に分かれて挑んだが、前半はヒットは1回しかなかった。ファイトを1人ずつ順番を決めてやったが、1番クジを引いた中村豪だけがファイトして45分で142キロをキャッチした。あとの5名は最後までチャンスが来ないまま悪天候で終了してしまった。

後半は1日だけ釣りをして悪天候で戻った。それで終了かと思ったら、3日後に天候が回復して再び出港。凄いマグロの大群に出会った。6人全員がファイトすることができた。しかしほとんどラインブレイクでキャッチは1匹だった。参加者中最年長の暴走親父こと石井さんが1時間45分のファイティングタイムで全長実測254センチ、重量キャプテン推定182キロをキャッチした。
惜しかったのは桑原君の3時間ファイトの末のラインブレイク。過去に140キロのカジキをスピニングタックルで10分でキャッチ、また陸上実測59キロのGTもキャッチしている男で最後まで余裕のファイトだったが・・・残り30メートルでラインブレイク。クルーも大きいと言っていた。
加藤君もトローリングでヒットしたマグロをわずか12分で寄せたが、クルーがリーダーを掴み強引にランディングしようとしたら600ポンドのリーダーが切れてしまった。俺も46分のファイトの末、目前15メートルまでマグロが寄り、背びれも見えたが、その直後ラインブレイクだった。


その後、船のトラブルで早上がりとなった。船に問題の多い釣行だった。ラインブレイクするたびに「ソーリー」と謝られた。その後何度もクルーは後部デッキでミーティングを繰り返していた。彼らもまだまだ試行錯誤の段階なのだろう。ラインを新品に巻きなおしてもラインブレイク、ラインシステムを作り直してもラインブレイク、どうも問題はドラグ値が高すぎるのと、リール、もしくはロッドのローラーガイドに問題があるような気がした。80ポンドラインでファイティングドラグは異常に高いような気がする。またマグロは潜ることが多いのでラインとロッドの角度が急になる。そんなときローラーガイドはちゃんと動いているのか?
いろいろと疑問も感じたし、いろいろと見えてきた。次回は絶対200キロオーバーが釣れるだろう。

 
 
まず中村豪にヒット!日本からの持参タックルでファイト!
45分後クルーがリーダーを掴んだ。
南クロマグロ重量推定142キロ!


おめでとう!
アングラー中村豪様

ロッド:カーペンター・ブラックビースト52Bスパイラル
リール:ケンマツウラ50S
ライン:サンラインPEジガー8HG10号
リーダー:200ポンド10メートル+先端600ポンド(フロロ)
餌:ホキ
ファイティングタイム 45分
ホキ漁の漁船のすぐ隣をトローリングで流す
桑原君は3時間のファイトに余裕の表情だったが・・・
大波をかぶりながらファイトは続く。外気温5℃、水温11.5℃である。
このマグロはリーダーを掴んだ後切れてしまった。
最年長57歳のファイト中、水平線に虹が見えた。
クロマグロ全長実測254センチ
重量推定182キロ!

おめでとう!
アングラー:石井幹雄様

ロッド:シマノ製トローリングロッド(80ポンドクラス)
リール:ティアグラ80
ライン:マキシマ80ポンド
リーダー:600ポンド
餌:ホキ
フック:マスタッド16/0
ファイティングタイム:1時間45分
なんとマスタッドの16/0サークルフックがこのとおり
2008年再びチャレンジします。

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